ここまでの結論

 結果は一目瞭然。あまりお金をかけないシンプルな生活に徹して、老後に大きな支出が生じなければ早期退職は十分可能という結論になりそうです。

 一方ある程度余裕を持った生活を目指す場合、この表でいえば赤字額は1670万円ぐらいになりますので、家計は破綻します。

 ただし57歳から65歳までの8年間に、当初予測した収入より毎年200万程度上積みをすることができれば、65歳以降はかなり余裕のある生活ができるという結論になったようにも思えます。

 ただこの表には、子育て費用、すなわち教育費や子供たちへの支援金が含まれていません。また予想外の病気になって、先端医療を選ばざるを得ず、大きな医療費が必要になるという確率もわずかにあります。

 さらにこれを書いている2016年4月の今の時点で熊本県では大地震が発生して家屋が倒壊という被害も生じています。

 つまり自然災害に襲われて、予想外の出費を強いられるという可能性も、やはりわずかにあります。

 そう考えると余裕資金はたくさんあるに越したことはないのですが、あまりに細かいリスクを考慮しようとすると、それこそ一生を終えるまで働いても追いつかないという事になりそうです。

 結局自分の生活はどうあるべきか?といったある程度の早期退職後のビジョンが必要だなと思います。私の場合は、早期退職後収入が激減することは覚悟して、その分外食等を控え自炊を増やし、ともかく生活費を抑えることで対応しようと思い、早期退職に踏み切りました。

 なおこの表では、早期退職後の支出総額を単純に計算しただけですから、破綻するとしたら何年後なのかという事は不明です。

 そこで次ページからは、年度ごとの収入と支出の対照表を作る方法について説明したいと思います。