投資信託とは(2)

 

 前ページで投資信託の数が多い理由を数学的な意味合いからまとめましたが、もう一つあります。それは、新しい投資信託を設定して、顧客を呼び込むことにより、運営会社がその手数料を儲けたいという思惑があるからだと思っています。

 つまり運営会社は、1本の投資信託に対して気合いを込めて運用するのではなく、ある程度まで顧客を引き込んだら、また次に投資信託を設定し、新たな顧客を開拓するという形です。

 (その間実績の上がらなかった投資信託の運用は、どんどんなおざりになっていくので、運用成績はますます下降するという悪循環に陥ります)

 そのための方策の一つが投資信託の名前だと思っています。つまり時代のニーズに合わせたかのような、例えば環境をうたったり、宇宙をテーマにしたり、自然エネルギーを打ち出してみたりと手を変え品を変え、新しい投資信託を設定しているということです。

 というわけで、そういった内容を頭に置いた上で、自分の投資スタイルに適合するものを選択する必要があるわけです。その場合当然ながら選択のための何らかの判断基準が必要になります。

 そこでその基準を考えているのですが、その前に出し惜しみしているわけではありませんが、投資信託の特徴をもう一度箇条書きにしておきます。

・ 株式投資に較べると多数の銘柄に一度に投資できる

・ その結果、どれか一つの株価が著しく下落しても、他の株価がしっかりしていれば、急落を避けられる

・ プロのファンドマネージャーという人たちが運用している

・ 銘柄選びが難しいと感じる素人の投資家が好む

・ 貯蓄や株式投資とは異なる様々な経費が必要(販売手数料、信託報酬、監査報酬、売買委託手数料、信託財産留保額等)

・ 時代にマッチした名前や、いかにも強力そうな名前が付いているものが多い

・ 株式だけでなく、複数の債権や不動産に投資するものもある

・ 日経225やTOPIXの上下動を著しく上回るような投資信託は存在しない(一時的には存在することもあります)

・ 新しい投信を設定するときは、大がかりな勧誘が行われる(つまり大きな宣伝費がかかっている)

というような感じでしょうか。思いつくままに書いてみました。