ネット銀行の活用

 前ページの表をつらつら眺めていると、例え全くないように思える利率であっても、長い年月を掛けると、その利息はかなり大きな数字になるということが分かります。(銀行が住宅ローンで稼ぐというのは、こういった方法によるものだと解釈しています)

 年金暮らしになって感じることですが、サラリーマンの時に感じる1万円と、年金暮らしの1万円では、その価値に大きな違いを感じます。サラリーマンなら1回の飲み会で消費してしまう金額かもしれませんが、今は1万円あれば1週間の食材購入費が賄えるなと感じます。

 つまり定期預金により、もし10万円という利息が付いたら、それで労せずして10週間すなわち二か月半生活ができるという事になります。

 もう1点大事なことがあります。それは同じ金額を貯めるとき、少しずつ長く積立をすべきか、短期に大きな金額を積み立てるべきかと悩んだときは、なるべく長く積み立てた方がよいと言う結論になります。

 で次に考えることは、もう少し利率が良かったら、もっと利息はたくさん付くはずだ、という考え方です。ただし利率が上がればリスクが増えるというのが金融関係の常識のようですから、なるべく元本が減らない安全な貯蓄で、最高どのくらいの利率が得られるのかと言うことを考えます。

 そうすると私が最初に思いつくのは、証券会社のMRFやMMFと言った商品ではないかなと思われるのですが、2016年の日銀のマイナス金利政策で、MMFは続々募集が中止になっています。

 というわけで、安全に少しずつ増やすためには通常の貯蓄しかないわけですが、大手の都市銀行の利率は見事に横並びです。これは競争原理が全く働いていないという事で、実に不思議です。

 ただここに来て少しだけ新しい動きが出ています。それがネット銀行と呼ばれているもので、目先の効く人はすでにかなり有効活用しているのではないでしょうか。

 ネット銀行の有利性ですが、ネット上で決済を行う銀行ですから、出店等の経費や人件費がかからない分、預金利率も高くなると言う仕組みのようです。

 具体的には「住友SBI銀行」「じぶん銀行」「新生銀行」「楽天銀行」「ソニー銀行」等々結構いろいろあります。これらの銀行の定期預金の利率は、長期になると0.1%前後のものがあります。

 当初私自身はネット銀行の存在に胡散臭いものを感じて利用していませんでした。そもそも通帳等も存在しないため、本当に自分の口座にお金が預金されているのかと不安になります。

 しかしよく考えると、すでに在職中から始めていた株式投資などは、ネットで決済を行っていて、ネット上で数字を確認しているわけですから、ネット銀行と何ら変わりがないじゃないかと発想が変わりました。

 というわけで、ではどこのネット銀行が良いのかということを調べてみました。