早期退職後の住宅ローン

 住宅ローンは、借りるときは大丈夫だろうと思っていても、その後の生活でどんな変化があるかまでは予想できず、まあたぶん大丈夫だろう、と予測して借りるわけです。

 しかしそのローン期間は、少ない人でも15年ぐらい?長い人は30年もしくは親子2代のリレーローンなんてものまであったと思いますので40年ぐらいの人もいるかもしません。(私は40歳の時に組んで最長30年のものがありました)

 という事は、その間に自身や家族の病気、若しくはリストラ等、予期せぬ出来事が起きる可能性も高いという事になります。

 一方、長期間にわたって返済していると、いつの間にか自分が現在いくらの負債を背負っているかなんてことは忘れてしまいます。

 特に住宅ローンの場合は、返済を初めて10~15年分ぐらいはひたすら利子を返しているだけで、元本はほとんど減らないという返済形式になっていることが多いのですが、その現実を知らない人も多いと思います。

 つまり2000万円を借りて5年後に借りた元本がどのくらい減っているかを見たら、やはり2000万円近く残っているという事になります。

 というわけで、早期退職なりそうなとき、住宅ローンについて最初にやることは、

① 住宅ローンを設定した時に交わした返済表を探しだす

 という事になります。ちゃんと保管してある人は問題ないと思いますが、紛失してしまった人もいるかもしれません。

 また途中金利改定で、返済額が変更になっているかもしれません。もし見つからなければ、ローンを借りた金融機関に出向いて返済表を印刷してもらうとよいと思います。そのぐらいのサービスなら無料で行ってもらえると思います。

② 返済額、残債、返済期間の確認

 次に行うのが返済額の確認です。給料明細や通帳を見ればわかる場合も多いです。ただ残債(残っている元本)については通帳を見ても分かりません。

 そこで先ず現在の返済額を確認します。次に早期退職を考えた時点での残債の金額を確認します。(私はそこで初めて、元本があまり減っていないんだとびっくりしました)

 さらに自分のローンを返済は何歳までの契約になっているかを確認します。契約した当時は負担を軽くするために結構気軽に30年返済というような長期間の選択をしていることも多いです。

 しかし55歳で早期退職をしようと思って調べてみたら、残りの返済期間は20年あって、残債が1500万というのでは、退職金の大半が消えてしまいますので、早期退職はかなり厳しいという事になりそうです。