さらなる体調悪化

 退職願をすでに提出して、ある意味中途半端な心境でしたが、早期退職という選択は、すぐに同僚に連絡がいくものではなく、見かけ上は来年度以降も仕事を続けるという前提条件で仕事が続きます。

 しかもこの時期は通常通りの業務と、本来なら私には関係ないことになる来年度以降の計画に関係する業務の両方が押し寄せますので、必然的に仕事も忙しくなります。

 内心、この仕事もこれで最後だなと思いつつ、あと少しで解放される、ということを意識しながら仕事をしていました。

 しかし年齢的にも翌年度に向けた責任ある仕事が多くあり、「本来なら関係ないのに」と思いながら緻密な仕事をこなすことは、やはり大きなストレスになるようです。

 徐々に精神的な負担が大きくなっていったようで、秋口に感じていた体調不良の症状が、はっきりとした自律神経失調症の症状に変化していきました。

 医者に行き、降圧剤を増やし、軽い睡眠薬を処方してもらいました。しかし薬を服用したものの、あまり症状は改善しませんでした。

 気持ちの上ではあと少しで解放されるんだからと考え、自分で自分を励ますので精一杯でした。 この時期は端から見てもやはり様子がおかしいと感じてくれる人もいました。

 励ましてくれる人もいました。これは家庭内で愚痴を言えるような妻がいない分、ずいぶん精神的には助かったと思います。

 この時思ったのが、やはり「早期退職の判断は正解だった」ということです。その時点での自分の健康状態を考えると、その状態のまま再び4月になって新しい年度を迎えても、結局どこかで病休になるだろうなと思えました。

 早期退職を決断した、という引け目を感じている部分もありましたから、このように考えて自分を納得させていたのかもしれませんが、今でもやはり早期退職の判断は間違っていなかったと思っています。